レーザー溶接機は補助金対象?申請できる制度と対象経費を解説
2026年5月8日 公開 / サンマックスレーザー
「レーザー溶接機を補助金で導入したい」「TIG溶接から切り替えたいが、補助対象になる制度はどれか」。レーザー溶接機の問い合わせは年々増えており、補助金活用の相談も同様に多くいただきます。ハンディタイプから自動化対応まで、レーザー溶接機は中小製造業の人手不足・技能継承課題への有力な解決策となる一方、補助金活用には設備の性質を踏まえた制度選択が必要です。本記事では2026年時点の補助金実務に基づき、レーザー溶接機が補助対象となる制度、本体以外の対象経費、申請時の注意点を整理します。詳細要件は年度・公募回次で変わるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
レーザー溶接機が補助対象となる主な制度
レーザー溶接機(ハンディファイバー溶接機・自動レーザー溶接機等)は、機械装置として複数の補助金で対象となります。それぞれに向き不向きがあるため、自社の状況に合わせて選択します。
| 補助金 | レーザー溶接機の扱い | 向く規模・目的 |
|---|---|---|
| ものづくり補助金 | 機械装置費として原則対象 | 中小〜中堅、能力増強・新製品開発 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 機械装置費として対象(上限内) | 小規模、ハンディ溶接機導入と販路開拓 |
| 省力化等補助金(一般型) | 省力化要件次第で対象 | TIG熟練工依存の脱却・人時削減 |
| 事業再構築補助金 | 新事業との関連で対象 | 新分野(精密溶接・装飾品等)進出 |
200万円前後のハンディファイバー溶接機(FL-LCW-PROなど)は、小規模事業者持続化補助金の特別枠(200万円・250万円上限)に収まる価格帯です。手続きが軽い反面、販路開拓計画とセットで申請することが採択の条件となります。
本体以外で補助対象になる経費
レーザー溶接機の導入では、本体だけでなく付帯設備や周辺機器が必要です。これらが補助対象に含まれるかを事前に整理しておくと、見積書作成・申請がスムーズになります。
補助対象になりやすい付帯費用
- チラー(冷却装置) - 本体動作に必須
- 集塵機・ヒューム吸入装置 - 作業環境上必要
- シールドガス供給設備 - 溶接品質確保に必要
- 溶接トーチ・ヘッド類(本体附属で導入する場合)
- 自動化用ロボット・治具(自動溶接構成の場合)
補助対象外になりやすい費用
- 設置工事費(基礎工事・電気工事の一部)
- 消耗品(保護メガネ、ノズル予備等)
- ランニング用シールドガス(導入時の初期分のみ対象の場合あり)
- 操作教育・トレーニング費(制度により異なる)
- 既設TIG・MIG設備の撤去費
レーザー溶接機の補助金活用が増えている背景
近年、レーザー溶接機の補助金申請が増えている背景には、製造業全体の人手不足と技能継承の課題があります。TIG・MIG溶接の熟練工確保が困難になる中、ハンディレーザー溶接機への移行は省力化・技能継承の有力な打ち手となっています。
| 従来溶接(TIG/MIG) | レーザー溶接機 |
|---|---|
| 習熟まで3年以上 | 未経験者でも3ヶ月で実戦投入 |
| 熟練工の退職リスクが大きい | 技能依存度が低い |
| 歪み・後工程仕上げが必要 | 歪みが少なく仕上げ工数削減 |
| 火花・スパッタ多い | クリーン、後処理少ない |
| 速度: 標準 | 速度: 数倍〜10倍超 |
これらの違いは、補助金事業計画書で「労働生産性向上」「省力化」「技能継承」の3軸で訴求できる素材になります。具体的な数値根拠(熟練工不足による失注金額、教育コスト等)を添えると説得力が増します。
レーザー溶接機の補助金申請でよくある落とし穴
申請の現場で見落とされやすい注意点を整理します。事前に把握しておくと、後戻りのない申請ができます。
機種選定の落とし穴
- 出力選定の根拠が薄い(過剰投資 or 性能不足)
- ハンディ vs 自動の判断が現状作業と合っていない
- 異種金属溶接の前提が不明確
事業計画書の落とし穴
- 溶接技術の専門用語のまま書いて審査員に伝わらない
- 「レーザー溶接の優位性」を一般論で書いて自社差別化が薄い
- 現状TIG/MIG作業の数値把握が不十分
溶接の技術的説明は文章だけだと審査員に伝わりにくい場合があります。継手形状、熱影響範囲、作業時間のビフォーアフター比較などを図表化すると、訴求力が一気に上がります。
事例: ハンディ溶接機 + マーキング機の同時導入
ハンディファイバー溶接機とレーザーマーカーを同時導入することで、「溶接 + 品番刻印」までを1工程化するパターンも増えています。1社内で工程集約することで、ものづくり補助金の「生産プロセス革新」要件を満たしやすい構成です。
想定構成例
| 設備 | 価格帯 | 役割 |
|---|---|---|
| ハンディファイバー溶接機(FL-LCW-PRO等) | 150〜250万円 | 板金接合・小型製品溶接 |
| ファイバーレーザーマーカー(FL30/FL50) | 100〜200万円 | 品番・ロゴ・トレーサビリティ刻印 |
| 集塵機・チラー(共通利用可) | 含む | 共通付帯設備 |
| 合計(目安) | 350〜500万円 | ものづくり補助金の通常枠で十分カバー |
このような構成は、ものづくり補助金で1/2〜2/3の補助率が適用されると、自己負担175〜250万円程度に収まります。実際の負担を見える化することで、社内稟議も通しやすくなります。
よくある質問
Q. レーザー溶接機の補助対象に上限はありますか?
制度ごとの補助上限内であれば、機種価格に直接の上限はありません。補助対象経費の単価には「税抜50万円以上」等の下限ルールがある場合があるため、確認が必要です。
Q. 自動溶接(ロボット連携)の構成も対象ですか?
ロボット・治具・搬入排出装置も含めた自動溶接システムとして申請可能です。事業計画書での「省人化」「自動化」訴求に強い構成となります。
Q. レーザー溶接機の操作教育費は対象になりますか?
制度により異なります。ものづくり補助金では「技術導入費」「専門家経費」として一部対応する場合があります。教育費用は機械装置費とは別の費目で計上することが多いため、見積項目を分けるのが基本です。
まとめ - 溶接の課題は補助金の好材料
レーザー溶接機の補助金活用は、人手不足・技能継承・歩留改善という製造業の中核課題に直結するため、補助金審査の評価軸と相性が良い分野です。重要なのは、現状作業の数値化と、レーザー溶接によって生まれる具体的な変化を、説得力のある数字で示すことです。
サンマックスは国内で最終組立・検査・調整を行い、国内サポート体制を整えたレーザー加工機メーカーです。ハンディファイバー溶接機(FL-LCW-PRO)から自動溶接システムまで、用途に応じた機種選定をご相談いただけます。補助金活用前提の見積書発行・参考データ提供も対応していますので、お気軽にお問い合わせください。






































